■ 第1回 レイチェル・カースン「母なる海」 ■

筆者のレイチェル・カースンはアメリカの海洋生物学者で、著書『われらをめぐる海』の中で人類のもたらす環境破壊を指摘しました。第1回めの問題はそこから出題しました。桜蔭中学によく出る、理科・社会・時事問題などの知識をしっかりと持つ必要のある問題に合わせて文章を選びました。(1〜10回まで全てその観点から文章を選んでいます)
(設問例)問十
「美しきものは消え、帰ることなし」とありますが、筆者はこの詩を引用しながら、人間が今までに自然にどう接してき、また、今後どう接していくべきだと述べていると思いますか。あなたの考えを書きなさい。

(解答例)
人間は自らの豊かな生活を享受するため、自然環境の破壊を続けてきた。そして、その結果、島の生態系を壊し、不幸な出来事の連鎖を生み、さまざまな形で島を危機的状況に追いこんでしまった。この詩は種の絶滅の悲劇を歌ったもので、失われた自然は二度とよみがえることのないことを強くうったえている。われわれ人間も種の中の一つにすぎないことを自覚し、地球を構成する一員として、他の生き物や自然との共生を考えていくべきである。

(解説)
自然は人間が作り出したものではなく、人間こそ他の生き物と同じく自然に守られた存在で、他の生き物や自然との共生を人類の英知で可能にしていくことが人類の課題であるといったことが書ければよい。
この問題集は、ほかにも大きな特徴があります。
  1. 問題についての「解説解答」とは別に、「出題のポイント」が送られます。その中で問題文の要点や桜蔭中学の問題を解く上での必要な考えを学ぶことができます。どんな言葉を使ってどうまとめていくべきかの知識を身につけていけます。
  2. 問題が送られた後、桜蔭中学に合格するためにはどの程度出来ておく必要があるかを表した用紙が送られます。それによって、自分がどこをどのくらい復習しておくべきかの基準がわかります。



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